鹿児島から沖縄に向けて連なる南西諸島。その中央付近、5つの島からなる奄美群島の一島である「奄美大島」。この奄美大島を代表する産業の一つが「大島紬」です。フランス・ゴブラン織、ペルシャ絨毯と並ぶ世界三大織物の一つともいわれ、経済産業大臣指定伝統的工芸品にもなっています。
大島紬はその複雑で手間のかかる製法から、古くより希少性の高い、高価なものとして扱われてきました。それぞれ専門の職人が30から40にも及ぶ工程を担当し、発祥当時から守り抜かれた製法により仕上げます。
大島紬の特徴は渋みがあり、軽くて暖かく着崩れしない、着込めば着込むほど肌になじむ着心地のよさと独特の色合いで、気品と風格をあわせもつオシャレ着の最高峰とされています。
■奄美を愛し、奄美を描き続けた画家「田中一村」氏
この奥深い伝統と自然豊かな奄美大島をこよなく愛し、大島紬の工場で生計を立てながら、奄美を描き続けた画家「田中一村」氏。
彼は昭和33年、50歳の時に南の島々の自然に魅せられ奄美大島に移り住み、生活苦の中で“中央画壇”とは一線を画しながら、69歳の生涯を終えるまで奄美の自然を描き続けました。後にその独特の画風が注目を集め、「日本のゴーギャン」や「孤高の画家」として反響を呼び、2001年には鹿児島県奄美パーク内に『田中一村記念美術館』が開館しました。
奄美大島には大島紬をはじめ、魅力的なものが数多く存在します。 |